■絵はがきに
 込めた想い

 2009年は、横浜開港150周年(Y150)・旭区制40周年・ズーラシア10周年。この節目は、できること、やりたいことばかりをやってきた私に、いまやるべきことは何かを考えさせてくれました。

 アメリカ先住民は7世代先のことを考えて行動するといいます。そこまで先でなくても次世代以降のことを考えたとき、実はエネルギー問題こそが、環境問題・食糧問題・南北問題を大きく左右する根本的課題だと気づいたのです。

 石油・石炭・原子力などの枯渇性エネルギーは、かたよって「偏在」しているため、利権・紛争・戦争の原因となりがちです。これに対し、風力・太陽光・バイオマスなどの自然エネルギーは、あまねく「遍在」しているため争いは起きにくく、「地産地消」が可能で送電ロス・コストも削減できます。また、地域の活性化や地球温暖化対策としても有効です。

 そこで、自然エネルギーへのシフトを、市民の力で少しでも推進できないか、そうした想いで始めたのが「ズーラシアおひさま市民発電所設置プロジェクト」です。設置資金を集めるために制作した絵はがきの有償頒価は、全額がズーラシアに太陽光発電所を設置するために使われます。

 横浜動物園ズーラシアは、Y150市民創発の舞台ヒルサイドに隣接する施設で、年間100万人以上の来園者があります。このズーラシアを、Y150を契機に市民の手で、よりエコロジカルな施設に育てたい。そして、新たな横浜の顔・シンボルとして、より多くの人に知ってほしい、そうした想いも込めて、ズーラシアの動物絵はがきを作りました。この活動が、自然エ
ネルギーの啓発・普及につながり、ズーラシアの、旭区の、そして横浜の活性化の一助となれば幸いです。

創エネ市民プロジェクト 徳留佳之